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山   名  南河内  嵯峨谷ノ峰・岩湧山
    sanpo.no.780 20年11月10日(月)曇り メンバー 単独

紅葉の嵯峨谷ノ峰から岩湧山





このところ山はご無沙汰で気のせいか体の調子がよくない。朝起きてから急に思い立ち滝畑ダムの奥にある出合橋の駐車場に車を置く。
出合橋は千石谷と蔵王谷が合流したところ。 平日で誰も人がいない。トイレ脇を進み堰堤を越え川原から右岸を登ると、林の中の急登になり10分ほどで千石林道に出る。出たところにはカーブミラーがある。
千石林道にはアワコガネギクが満開だ。ノコンギクの残り花が寒そうに朝露に濡れている。
林間歩道と書かれたところから千石林道と別れ川辺に下る。
ここが登山口でちょっと怖い鉄橋が架かっている。恐る恐る橋を渡り、関電道の階段を登る。
途中から今は利用されなくなった林間歩道を右に見送る。林間歩道は出合橋から千石川の左岸に付いているががけ崩れと藪になり荒れ放題である。冒険心のある人はたまに歩いてみるとまた面白い。階段道は急登で少し行くと汗ばんでくる。

尾根に乗ると直ぐに鉄塔72の見晴らしの良いところに付き休憩。色づき始めた灯明岳や神野山の展望を楽しむ。鉄塔72から少し登った紅葉の間から岩湧山が展望できた。

灯明岳
鉄塔72から少し登った紅葉の間から岩湧山が展望できた。
尾根の苦しい登りがしばらく続きのぞき平に着く。
のぞき平は今は雑木が生い茂り見晴らしは全くない。
ここから進路を東に緩やかな下りとなる。
次の緩やかなピークから北に尾根が下っているところは千石林道クレン谷の入口に下るルートであり、古い印しが木に結ばれている。この尾根を登る人は少なく一部のマニアだけであるが、明るい藪尾根で楽しい。
自然林の美しい崖道はクレン谷の最上部
植林は最近枝打ちされている。道はイノシシ掘り返した山道がずっと続き畑の中を歩いているようだ。緩やかな登りで広い尾根、下りとなると古い大きな老木を左に見送る。また少し急な登りとなり尾根を通らず巻き道となっている。やがて鞍部の明るく開けたところにでる。野谷の分岐だ。
野谷の分岐と言っても植林が成長し藪コースで今は通る人はない。
この付近から植林と自然林が交互に表れ紅葉がきれいだ。沢登でクレン谷から脱出したところの杉の木に古い草鞋がかかっている。
クレン谷の沢登りは初心者の私にとっては大変魅力あるところ。初心者といっても2〜5mの滝が連続し、巻き道はなく補助ロープもない油断できない滝が数箇所ある。
ここから1分ほど行くとクレン谷とサカモギ谷の間を下る尾根の分岐になるが、僅かな印しがあり、獣道かと思う道が笹の中を下って千石林道に通じる。
この尾根は急で細くなかなか野性味があり面白いところである。
この尾根も一部のマニアだけが通る。
野谷林道分岐
しばらく行くとサカモギ谷上部の植林帯にでる。5年ほど前に素晴らしい原始林が違法伐採されて杉林にかわりつつある。去年までは下草刈りで道がはっきりしていたが笹が生い茂るようになり分かり辛い。 でも残された自然林は素晴らしい紅葉の時期を迎えていた。色々なアングルで写真を撮る。 サカモギ谷のがけ崩れを巻いている谷筋の道を登る。道は左折し尾根の山腹を行くが、真っ直ぐに笹藪を漕ぎ登ると尾根に突き当たり、嵯峨谷ノ峰(南葛城山)の三角点に着く。がけ崩れの真上からはなお素晴らしい紅葉が見られる。
サカモギ谷の頭から岩湧山

がけ崩れの道を巻き終えると鞍部になり道は十字になる。白いプラスチックの板にヒノキとペンキで書かれたところ。上へ行くと嵯峨谷ノ峰(南葛城山)山頂広場。下へ行くと池の端を通りサカモギ谷と大滝に下る道にでる。真っ直ぐ行くと一本杉から嵯峨谷ノ峰(南葛城山)山頂広場、紀見峠方面に行く。更にこの途中から大滝に下る尾根に分かれているが、1年間笹刈りをしないと背丈ほどの笹原となり道が分からなくなる。ある夏の日に、ここの笹薮漕ぎをして朝露でびしょ濡れになった経験がある。笹が生い茂っても一度刈られた後でもほんの少し背丈が短いので判断が付く。

今日は刈られた遊歩道になっておりここを進むと、素晴らしい風景が待っていた。緑のロマンチックな林に赤や黄色の絵のような光景にしばし見とれた。大滝方面の道を左に見送り一本杉に付く。もちろんなにも標識はない、笹藪の間の道である。

そう言えば今年の8月14日サカモギ谷の滝に迷い込み遭難死した芦屋の方はここを通っているはず。どうして紀見峠に行く道を通らなかったのだろう。登山道を通ればはっきりとした標識があるのに。一旦脇道に入ってしまうと道があちこち出てきて復帰はややこしい。

ここの笹刈りは和歌山県の高野口町がしていると思います。例年11月始めに町のイベントとして一本杉ハイキング大会を催しているので、春から夏は笹の海であるが秋には刈り取られている。

絵のような光景

一本杉 葛城28宿第14番 鏡ノ宿 昔雨乞い祭りをしたという
大阪・和歌山県境

嵯峨谷ノ峰(南葛城山)の山頂広場に到着。以前付けた嵯峨谷ノ峰の標識がちゃんと残っていた。 大阪側からは南葛城山だろうが、和歌山からは北となろう。ここは古名で嵯峨谷ノ峰と呼びたいものだ。現に和歌山県側の沢は嵯峨谷となっている。ここの森は一風変わった風景があり落ち着いたところ。一人で来たなら森の霊気に触れることができる、そんな森でもある。

山頂を後に一本杉を通り、藪沢の醤油谷分岐で千石林道へ
この谷には巻き道があるが最初は笹の海、沢を下ればブッシュを避けられるが滝が待っている。2カ所ロープを付けたので通行可能だが通る人は少ない。
林道に交差する
もう一つ藪沢の森ノ谷分岐・御所台ノ森を通る。
千石谷に下る道。途中から猛烈なブッシュがおもしろい。
通る人は少ない。
御所台ノ森の御社 林道の上の森に垣間見できる
立派なお社で正月には御餅と清酒1升ビンが供えられ大切にされている。
いつしか登山道はワダチの水溜りの多い林道となり歩き難い。途中和歌山県側から林道が3本交差してきており、下ってはダメだ。千石谷に通じるゴヨノ谷から五つ辻へ。
岩湧山山頂に着いたときは15時、曇り空で薄暗い。どんよりとした雲の彼方の大峰の山にはまだ雪がかぶっていない。 夕方となり関空から神戸がはっきり見える。もう少しで明石海峡大橋が見えそうだった。
関空
岩湧山を後に滝畑に急いだ。途中の杉林の中は真っ暗である。
嵯峨谷ノ峰(南葛城山)の尾根は紅葉が始まりきれいだ。
写真左に谷がサカモギ谷で、右がクレン谷。

サカモギ谷の沢登りは紅葉のシーズンは本当にきれいだそうだ。だがこの谷は大阪府下でも最も険悪な谷で一人では立入りしたくない。

ダイトレを下りカキザコで右折せず、真っ直ぐに下り5分ほどで千石林道に出る。千石林道からは滝畑方面に5分ほどで今朝方のカーブミラーのところに着き駐車場は10分ほどだ。


ルート図


コースタイム:出合橋9:45〜9:55千石谷林道〜10:24登山口〜10:52鉄塔72〜11:22のぞき平〜11:45野谷分岐〜12:28嵯峨谷ノ峰13:00〜13:05一本杉〜13:54御在台ノ森〜14:25ゴヨノ谷〜14:40五つ辻〜15:00岩湧山15:10〜16:10カキザコ〜16:20千石谷林道〜16:30出合橋 


他のルート   出合橋〜沢遡行〜サカモギ谷西尾根〜のぞき平〜嵯峨谷ノ峰三角点〜嵯峨谷ノ峰〜醤油谷〜千石林道〜出合橋
          出合橋〜林間歩道〜千石林道〜醤油谷〜若衆尾根〜嵯峨谷ノ峰〜サカモギ谷西尾根〜クレン谷入口〜千石林道〜出合橋


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