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山   名  大峰鉄山・弥山 1563m・1895m
    sanpo.no.740 20年5月27日(火)晴れ 気温18℃ メンバー 6
コースタイム 6:20大川口〜8:34鉄山〜11:11弥山11:41〜14:19トンネル西口〜15:10大川口


シャクナゲとシロヤシオのトンネルを行く、鉄山〜弥山〜奥駆道


 25日〜26日の大雨で弥山川遡行予定を鉄山〜弥山に変更した。弥山川に次いで希望者が多く、前々から山行予定に上っていたルートである。早朝出れば周遊できるが前夜祭でゆっくり談笑したい。本音はゆったり飲みたいかな。そんな山行きの楽しみを味わうため、観音峰登山口に前泊した。

 ワダちゃんとこまねずみさんがうどんスキに腕を振るってくれ酒のペースも上がり気味、が明日のことを考えてセーブする。談笑に楽しいひととき後、7時頃にはテントに潜り込む。
 朝5時頃起床し登山口の大川口に移動する。川の水はやや多いものの大したこともなく弥山川は行けたかも。沢靴であれば可能でも登山靴ではやはり辛いところ。大川口の登山口からはいきなりの急登で小刻みに出てくる岩尾根を這い登る。岩場にはコアジサイがたくさんの蕾みをつけている。背後のバリコヤの頭が稲村に向かって鋭角の尾根を刻んでいる。

 1000m地点はビューポイントの休憩所。下方に通って来た川迫川ダムが小さく見え、前方のバリコヤの頭が更に大きく聳えて登攀欲を掻き立てる。稲村からだったら行けそうであるが大川口からはかなり不安で自信がない。大川口のバリコヤの頭の登り口を今朝車を留めたすぐ近くで確認してきたが・・・。あたりによい臭いが漂うのはこの付近に多いサンショ。新芽を少し頂く女性陣。
バリコヤの頭が呼んでいる
 道は尾根から左に進みまた尾根に戻るあたりの岩場、左手がポッカリ空いて赤いヤマツツジの向こうに首を傾けた行者還岳が間近くに展望、撮影タイム。

 シャクナゲの花が散って少し遅かったと心配していたら、上に登るにつれて丁度見頃を迎えていた。シロヤシオも咲き始めである。
 しばらく急登が続いた後、広い尾根になり鉄山のニセピークが見える当たりは広々として気持ちがよい。川迫平。展望もすこぶるよい。 北に行者還岳、大普賢岳、山上ケ岳、稲村ケ岳等が南には弥山と弥山小屋の頭が見える。
 一休みした後1つ目のピークの登りは杉の木と根のジャングル。一旦下がって鎖場を登る。期待していたコイワカガミの花はまだだった。やっと赤い蕾みが見え出したのが少しで1週間ほど先だろう
 間もなく鉄山山頂に着く。山頂では満開のシャクナゲが歓迎してくれた。
早速全員でバンダナショット。
シャクナゲをバックに行者還・大普賢方面
 鉄山からは急激な下り。この付近はシャクナゲの蕾みが多い。シロヤシオも多いところだが小さな蕾みばかり。

 笹原の鞍部から小さなピークを越えて更にピーク。後で分かったがここが香精山だった。こまねずみさんが折角山名板を作って来たが通り過ぎていた。
 沢登の白子谷出会いはどこだろうかと探していたら、鉄山平の直ぐ下で渓流シューズが脱ぎ捨ててあった。どうやらここがそうらしい。

 写真の木に渓流シューズ
 鉄山平からの眺めはいつ見ても素晴らしい。鉄山が下に見え、頭越しに行者還岳、大普賢岳、山上ケ岳、稲村ケ岳の大展望が展開し見事な光景に息を呑む。
 鉄山平の大きな木にに「告」文。去年来た時見たたくさんの赤いスプレーの印し、木にナタ目、やたらと多いテープに弥山小屋の主人が怒り狂っていたがついに告訴したようだ。警察はテープから指紋を採取したとも書いていた。

 鉄山平を上り切ると倒木帯に入る。ここからは去年の赤いスプレー等は消されてなくなっていた。目印も殆んどなくなり以前の静けさを取り戻して良かったと思う。野趣溢れるコースが復活した。



鉄山平からの展望

 標高1750m付近は広い尾根のトウヒ帯で進路を南にとる。去年迷岳から縦走してきてちょっと迷ったところ。合流したところに赤いテープをつけて置いたがやはりなくなっていた。

 修履山の騒がしい程付けていた目印もきれいに消されていた。だが以前より訪れる人が多いのか踏み後がはっきり。修履山で記念写真。

 倒木帯に入る、枯れ木の様々な姿は異様な光景を呈する。このコースの楽しみなところ。ノコギリが入ったので倒木を跨ぐ、潜るアスレチックは少なくなった。どこをどう歩くのか探す楽しみも少なくなったが迷路に違いない。雨の霧の日などは迷い易い。この付近で弥山小屋の発動機の音を頼りに進んだものだが、今日は音もしない。雨量計らしきものが見えて来たら間もなく弥山小屋だった。
 弥山小屋には立派なトイレが建てられた。国見八方睨の苔の自然庭園は見事。台高の山並みを眺めながらゆっくりと食事。

 マルちゃんの赤飯 五目釜飯しを初めて賞味した。大変美味しかった。家で湯で温め冷まして置くと1週間でももつようだ。電子レンジで温めると3mmぐらいの空気穴が空いて日持ちが悪いとか。高くて美味しくないし便利とはいえ手間のかかるアルファ米に比べて、手軽で美味しいし日持ちがし、値段も100円前後で安い優れものだ。次からテン泊には携行しよう。
 オオヤマレンゲはやっと芽吹いたところ。苔の上、森のバレーリナのヒメイチゲが陽射しを浴びて踊っていた。
負けじとワチガイソウも。
 弥山からの下りはオオカメノキの花盛り。見慣れないマムシグサはどうやらオオミネテンナンショウらしい。
 近道をしたので理源大師像を通り過ぎたようだ。弁天ノ森付近、木の梢の合間から鉄山の独特な姿が望まれた。鉄山の別名三ツ塚が見えた。
 奥駆道は満開のシロヤシオの花の道だった。またトンネル西口までの急な下りもシャクナゲが花盛り。下りも結構汗がでる。

 河原に降り立ち冷水で顔を洗い水を飲む。トンネル西口から大川口まで1時間余りの国道歩き。ワダちゃんがうまくヒッチハイク、車に同乗させてもらい大川口まで車の回収に向かった。歩く距離は半分になり助かった。

 国道は布引谷に大きく迂回しているが、タチクラ尾を下り小坪谷へ出て国道へ戻ればかなりの時間短縮と見るが、いつかルートを探して見たい。
 今日のコースは4回目となるが、何時きても楽しい素晴らしいルートだ。大峰北部の鋭鋒を眺めながらの快適な周遊と花の道、急登、迷路のような倒木帯。時期的にも満足だった。シャクナゲが満開、シロヤシオにも会えた。コイワカガミは少し早かったが。

 もう少し早立ちして大川口〜鉄山〜弥山〜行者還岳〜大川口を1周すれば夢のルートとなろう。体力のある内に実現したい。

 そして今日は嬉しいことにヤシャビシャクに会えたことだ。
写真 ヤシャビシャク ミニデジで撮った。やはり一眼レフを持って来るべきだった。
 山に入るといつもヤシャビシャク、ヤシャビシャクと呟きながら歩いているが、滅多にお目にかかれない超絶滅危惧種なのだ。ヤシャビシャクの解説にもあるように「見つけるとなにかいいことがある」ような気がしてならない。

 写真 以前コマネズミさんが送ってくれたヤシャビシャク
大量の群生 ムロウテンナンショウ

弥山・八経の眺められるポイントで


ひこやんが送ってくれたルート図



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