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[ 第１日目　関西屈指の渓谷歩きを満喫　熊渡〜弥山川〜河原小屋]

コースタイム：熊渡9:35→10:07林道終点→10:31ガマ滝→12:07一ノ滝12:24→13:50仙人�ｰ前のテラス14:05→14:51迷ｹ岳の肩→15:34迷ｹ岳→16:04迷ｹ岳の肩→17:26河原小屋

待望の弥山川歩きの日が来た。今日は昨年夏の剱岳山行のメンバーで、経験豊富な山男Ｎリーダーを先頭に5名。熊渡の橋のたもとに駐車。橋を渡り林道歩きでスタート。以前は林道終点まで乗り入れ可能のようだったが、進入止めの鎖がしてある。林道終点で珍しいメグスリノキを見て、左のガードレールの側から広い道を行けば白川八丁の河原にでる。 メグスリノキ　目薬の木　カエデ科 日本固有　　本、（宮城、山形以南）、四、九 落葉高木　　高さ10〜15m、直径30〜40cm 葉　対生　秋にはサーモンピンクに紅葉する 葉柄2〜3cm　粗毛が密生する 花は葉が展開すると同時に5月頃開花 樹皮や葉を煎じたものを飲むと、目の疲労回復や肝機能回復に効果があるといわれる。
		広い河原は流がなく、砂利の下を伏流水として流れているようである。
間もなくガマ滝に着いた。5mほどの滝は水量が少ないのは残念だ。一息入れ、いよいよここから変化に富んだ渓谷歩きとなる。
		小さな弥山ダムのあたり、鉄階段はさび付いてボロボロで今にも壊れそうである。傾いたのもあり1人づつ渡る。梯子の古いのは最初の一部の区間だけ。
弥山川の右岸左岸と渡り、繰り返し、テープが続いているが、河原に出るとコースが分かり辛い。急激な登り降り、山から河原と何回か繰り返す。
		水量が少ないので幸いだが、多いときは渡渉が大変だろう。きれいで冷たい水は底まで透通っている。
谷間にはヒメイチゲの花後やバイカオウレンの葉が多い。 ワチガイソウがたくさん咲いている。
		一ノ滝の手前の崖ではコイワカガミが迎えてくれた。 思いがけず見られ嬉しかった♪
一ノ滝前の岩のテラスで一休み。
		もの想いにふけるリーダー
		昔は一ノ滝の右の岩壁を登るルートだったとリーダー。垂直の岩壁でとても登れるとは思えないところだ。吊橋を渡り右岸へ。 一ノ滝前の吊橋を渡る。
ここからが垂直に近い梯子の連続で息も抜けない。古い梯子は真新しいものとごく最近に付け替えられている。一歩一歩慎重に登る。下は深い崖で落ちれば助からないと思うと更に緊張する。
		おっと危ない！
この細尾根の先に鉄階段が。よくこんなところにつけたものだ。
		鎖場も多い この付近600m進むのに1時間だ。 グングン高度を上げて観音峰や稲村ケ岳の展望がよくなる。
観音峰		大日山と稲村ｹ岳
やっと安全な仙人�ｰ前のテラスに着いた。
		前方には仙人�ｰの絶壁がそそり立ち、弥山川が深い谷に落ち込んでいる。日本の名瀑百選の一つ落差70mの双門ノ滝だ。つい最近夫婦がこのテラスから落下したとの話。怖〜い怖〜い谷底だ。
美女　と		野獣
梯子や鎖が上へ上へと伸びて、明るく見晴らしのよい迷ケ岳の肩にでた。 ここからは稲村の他、大普賢岳の雄姿が飛び込んでくる。
		いつもとは反対からの眺めですぐには大普賢岳と分からなかった。リックをデポし迷ケ岳に向った。 コミヤマカタバミが咲き乱れていた。普通、白に黄色の筋だがピンクのも混ざり美しい。
コミヤマカタバミ		コミヤマカタバミ
迷ケ岳にはところどころ赤いテープがあり、40分ほどで到着。木々に囲まれ展望はなく山名板等の標識も見当たらない。「来年は山名板を付けにこよう。迷ケ岳〜修覆山〜弥山に縦走しようと」Ｎリーダー。 迷ケ岳1695m
		Ｙさんが10cmぐらいのランの花を見つけた。急な斜面でゆっくり見られないが、なんとか写真に収める。花はシュンランに似ているが、初見の花ですぐには分からない。帰って調べると葉が1枚の珍しいイチヨウラン（一葉蘭）だった。イチョウランとは違う。
迷ケ岳の肩に戻り、こんどは急激な下りだ。日没に近く疲れもピークに、足がだるい。無人小屋泊まりということでビールや焼酎、果物など詰め込んだリックは重い。久しぶりのＴさんも私と同じくらいの16~17kを担いでいた。思えば今朝から100個以上の梯子を登り降りしたきた。 河原にでたところが小屋かと思ったが、また道はガレ場に戻りなかなか着かない。やっとのことで河原避難小屋に着いた。
		河原小屋は誰もいなく貸切だった。朝から誰にも会っていないから予想通りだ。
河原の広場でギョウザパーティ♪ ビールで乾杯。楽しい一時だ。シメジと途中採ったモミジガサ入れた。リーダーが近くのリョウブの芽を摘んできた。この山菜も最高だった。
シメジ、モミジガサ、リョウブとベーコンの炒め物　 これも絶品だ！		リョウブ（漢字名：令法）。「昔昔、米不足の時リョウブを食料に政令で奨励したので漢字名が令法となったようだ」とリーダー。
		暗くなって小屋の中で二次会。 小屋内は15畳ぐらいの板の間の部屋。こぎれいに使用されていた。5〜6枚の毛布が置かれてありシラフの下に敷く。満天の星空にこれでも明日は雨かなあと思いつつ眠りにつく。

[ 第 2 日目　関西屈指の渓谷歩きを満喫　雨の河原小屋〜狼平小屋〜熊渡]

夜中2時頃にに彦やんがトイレに起き、「雨やでー」という声に起こされた。雨は午前中もってくれたらとの願いもむなしく、以外に早い。昨夜は焼酎をたくさん飲んで寝たので喉がからから。一寝して5時起床。夜明けのコーヒーを飲みスッキリ。朝飯はパンやラーメンですます。外は明るくなり小雨模様。昨日より3kほど軽くなったリックを背負いスタート。
		昨日と違い雨で滑り易い。今日も河原歩きが多くバランスを崩すと川へドボンだ。指示するリーダー。 写真のシャッターの後　ドボンだ！
聖門滝付近、目にも鮮やかなオオミネコザクラの歓迎に大歓声。あっちにも、こっちにも群生だあ♪♪
		ヒカゲツツジも歓迎！
聖門の岩場は垂直の鎖梯子のある難所。ゆらゆら揺れて雨の日は緊張する。 雨でカメラのレンズも曇る。
リーダーが先に上がって後続者をロープで補助しクリアー。
		続いてカニの横ばいは難なく通過。
更に谷を左に進んで、深くクレパスのように割れた谷川の上を通り、吊橋が見えてきたら間もなく狼平避難小屋だ。Ｙさんが狼平と名前に惹かれて来た、私もだが、憧れの地に着き感無量の様子。 しゃれた2階建のログハウス風の真新しい避難小屋。20~25人泊まれそう。草原の中にあり、その脇に清流がある抜群の環境。絵本のようだ。独身の時、弥山・八経に登られた現皇太子様も通られたのであろうか。中に入ってコーヒーを沸かしてゆっくり休憩。
		小屋のそばにはオオヤマレンゲが小さな蕾みを付けていた。 写真：ピンボケですみません！ 来月にはきれいに咲きますから！
狼平小屋から高崎横手を通り頂仙岳を巻いて坪の内に向かう。 高崎横手付近の三叉路
		雨はずっと降り続いているが木々にはなくてはならないもの。新緑が眩しい木立の中に、咲き始めたシャクナゲが初々しい。 「下界のシャクナゲと違い穢れを知らない」と彦やん。 リーダーが突然尾根から藪に入り、かなり下った。不安げについていったら大きく左からくるルートに乗った。ルート短縮のリーダーお得意のパターンである。 金引尾根分岐付近
金引尾根を下り、長い杉林の作業道から見覚えのある林道にでて、弥山川の、関西屈指の渓谷歩きを満喫、満足感で一杯になった。 天川温泉の湯に入り、山旅の余韻に浸った。 写真のポイントから右の尾根に乗る。

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