灯明岳・串柿の里

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sanpo.no.60
12年10月29日(日)くもり後雨 気温16℃
蔵王峠→向ノタワ→和歌山県かつらぎ町展望台→灯明岳→神野山→畑山→神野(串柿の里)→中畑(串柿の里)→向ノタワ


朝10時頃妻の母が帰ったので、上横手さんの知らせを思い出し、紀州の串柿の里四郷へ向かった。
写真では見たことがあるが、滝畑の奥から和歌山県に入ったすぐ近くとは知らなかった。山登りを兼ねて出かけることとなった。
バイクを向ノタワ付近の中畑に向かう林道の分岐付近に置いて、約30分ほど登ったところに展望台があった。ここからは眼下に、紀ノ川や和歌山県かつらぎ町や妙寺町、紀州の山々が一望できる。
誰もいない展望台でちょっと淋しいが、時刻は12時で昼食にした。
付近には柴栗がたくさん落ちていた。時期的には1カ月ほど前に落下しているはずだが、訪れる人が少く拾う人がいないのか。

展望台から5分ほど登ると標高857mの灯明岳に到着した。この付近で岳という名がつく山は珍しい。役の行者を祭る石碑があり、花筒になぜかヒノキの青い葉っぱが供えてある。先ほど採集した野菊を一輪花筒に供える。

灯明岳の名の由来は、この役の行者を祭る灯明からきたのではと、ふと思った。

 

 

 

この菊は晩秋に咲くリュウノギクらしい。茎も葉も独特の香りがし中国渡来の竜脳香という香料に似ているというので、その名がある。付近にはナギナタコジュも咲いていた。

 

 

 

小雨が降り出しあたりは霧が立ち込めだした。今日の悪天にもう引き返そうかなと思いつつも、杉林の暗い山道を目印の白いテープを頼りに登ると、雑木帯に出て少し明るくなった。間もなく標高869mの神野山に到着した。杉の木に黒マジックで神野山と書かれていたので、それと分かる。

神野山を後にし、尾根づたいに下る。踏み跡も不鮮明で、白いテープが目印となる。暗い林内で目印が途切れおかしいなと思い引き返す。左手を見るとテープが続いているようであり、先へ進み間もなく山道のコースに出た。山道の両脇の路傍にはもう色あせたイナカギクやノコンギクが花をとどめている。元気なリユウノギクがあちこちに咲いている。これから先は、植林帯と赤松の交じった雑木帯の境目の尾根道を進む。季節がらマッタケが出ていないか気にしながら。

そして、標高818mの畑山通過。

いよいよ目的の串柿の里に通じる林道に到着した。日当りのよい尾根道にはノコンギクが群生していた。

花がリュウノギクに似、葉は羽根状に裂けた不明の菊の花が群生していた。

アキノキリンソウ、センブリ、ヤクシソウなどの花が見られた。


標高500mぐらいまで下った神野に到着した。あたりの柿畑は、串柿用のシブ柿がいっぱい赤黄色に実っていた。人家が見え始め、共同作業所では柿の皮むき作業に追われていた。長さ30mほどの串柿を干した棚が幾重にも続いて見事な景観である。民家の軒先や庭先には、串柿干しの屋根つきの棚があり、まだ干しているのは少なかった。冬を前に串柿とりにおおわらわという時期という感。霜にあたれば柿は柔らかくなり商品にはならないだろう。

 

 

標高300mぐらいの東谷へ下った後、登りになり中畑経由、同700mぐらいの堀越に到着。堀越観音に参拝。寺の軒先の渋抜きした合わせ柿を6個200円で買う。寺から見る民家は趣があって美しい。かってはこのトタン葺きの大屋根はカヤ葺きだったのだろう。今年もう一度、民家の軒先の串柿を見に訪れたい。 そして串柿に彩られたこの美しい山村風景を見に。


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