南八 硫黄岳・横岳・赤岳 2899m

HOME           今日の花 ツクモグサ・チョウノスケソウ・ウルップスソウ


sanpo.no.346
参加者:22名
17年6月24日〜26日(金〜日)晴れ時々曇り 気温10〜18℃
コース:JR 京都駅南口発バス23:00→3:30美濃戸口5:45→6:45美濃戸→9:25赤岳鉱泉9:30→10:50赤岩の頭→11:20硫黄岳12:00→12:20硫黄山荘→13:40横岳→15:10赤岳展望荘泊
5:40赤岳展望荘発→6:10赤岳山頂→8:00中岳のコル→9:00行者小屋→11:40美濃戸12:20→13:40美濃戸口→14:00もみの湯:バス15:20→19:55JR 京都駅南口


 ツクモグサを見る花旅に参加した。初日の赤岳鉱泉までは終わりに近いベニバナイチヤクソウ、アイヅシモツケ、ツマトリソウ、ミヤマエンレイソウ、ツバメオモトの他最盛期のオガラバナ、シロバナヘビイチゴ、オサバグサ 等があたり一面を飾った。日頃見られない花ばかりで名前を知るのに苦労した。


 第1日目は硫黄岳までの登りがきつく、バテ気味の人が数人いたが森林限界を過ぎてからの好展望と、咲き乱れる高山植物の出迎えに元気も回復、足取りも快調だった。
イワウメ、ミツバオウレン、ツガザクラ、ハクサンイチゲ等が咲き乱れた。中でも圧巻はツクモグサ、チョウノスケソウ、ウルップスソウに出会えたことだった。険しい岩峰でハシゴ、鎖が多く、緊張の歩行が続きバテ気味も、山小屋で思いがけず五右衛門風呂の湯船に入り、その後のビールに疲れも吹き飛んだ。食後、談話室で過ごし19時半頃就寝。

 第2日目は4時に起床し4時25分頃の日の出を待ったがあいにくの曇り空。5時に朝食。お代わり自由のコーヒーを飲み赤岳に向かった。赤岳から阿弥陀岳方面に下り中岳で展望を楽しんだ。南八の北の端の蓼科山は優美な曲線を描きすぐそれと分かった。網笠山、権現岳のはるか向こうには薄く駒ケ岳のようである。
 今日はゆっくりとした行程で十分お花を楽しんだ。

 たくさんの高山植物に会え、また素晴らしい景色に酔いしれた花旅だった。リーダーのTさん、メンバーの皆さんお疲れ様でした。有難うございました。


美濃戸口 朝食後出発準備 アヤメ アヤメ科
ムカゴトラノオ タデ科 花穂にムカゴがつく サラサドウダン ツツジ科
アイズシモツケ 会津下野 バラ科
別名:シロバナシモツケ 中部以北に生育
ベニバナイチヤクソウ イチヤクソウ科


ベニバナイチヤクソウ イチヤクソウ科 クリンソウ サクラソウ科



美濃戸山荘 美濃戸口から1時間。 コマガタケスグリ ユキノシタ科
手のひら形の特徴のある葉に、
20cmほどの花序が垂れ下がっている。
シロバナヘビイチゴ バラ科

キバナノヤマオダマキ 黄花山苧環
キンポウゲ科 ヤマオダマキの黄花品
オガラバナ 麻幹花 カエデ科  
別名:ホザキカエデ
葉は掌状に5裂
花は総状に黄緑色の5弁花を密につけ直立する。
ウラジロヨウラク 裏白瓔珞 ツツジ科
中部地方の日本海側の多雪地に多い。
葉の裏面が白い。
マイズルソウ ユリ科 花被片4枚 
葉の形が羽を広げた鶴に似る
ツマトリソウ 端取草 サクラソウ科
花のふちに淡い紅色のふちどりがあるのが
花名の由来。

ゴゼンタチバナ ミズキ科 花弁状の白い
総苞片4枚
とがった大同心



ズダヤクシュ 喘息薬種 ユキノシタ科
長野県で喘息のことを「ずだ」と
言って、薬にしたそうだ。
ツマトリソウ サクラソウ科
ツバメオモト ユリ科 葉はオモト
花は小さな百合の花にそっくり
オサバグサ 筬葉草 ケシ科 
シダのような葉が特徴



赤岳鉱泉に到着
奥に赤岳  赤岳鉱泉にて休憩 Tさんから 冷たい水にカルピスを割って頂いた味は最高
キバナノコマノツメ 黄花の駒の爪 スミレ科
和名に「スミレ」の花をもたない唯一のスミレ。 
コイワカガミ 小岩鏡 イワウメ科
葉が1〜5p小さく、鋸歯が少ない。
タカネザクラ 高嶺桜 バラ科
別名:ミネザクラ
桜の仲間では最も高いところに生育する。
ヒメイチゲ 姫一花 キンポウゲ科
林縁のバレリーナ 3小葉が3個輪生する。
コイワカガミ 小岩鏡 イワウメ科 ミツバオウレンとコイワカガミ
硫黄岳。一時ガス、すぐ晴れた。 イワウメ 岩梅 イワウメ科
梅の花に似ている。




ミツバオウレン 三葉黄蓮 キンポウゲ科
葉が三つ葉 花は花弁状の萼片が5〜6枚
イワウメ 岩梅 イワウメ科


コメバツガザクラ 米葉栂桜 ツツジ科
葉は3輪生。
花は壷型で浅く5裂した花が3個ずつつく。
イワウメ 岩梅 イワウメ科

ツガザクラ 栂桜 ツツジ科 
ツガの葉に似ている。花は桜色の鐘形。
ツガザクラ 栂桜 ツツジ科 
イワヒゲ 岩髭 ツツジ科
組紐のような葉。
花は丸みを帯び鐘形で浅く5裂し、反りかえる。
キバナシャクナゲ 黄花石楠花 ツツジ科
もっとも高いところで咲く。
花冠上部裂片の内側に淡い緑色の斑点がある。
ミヤマダイコンソウ 深山大根草 バラ科

ミネズオウ 嶺蘇芳 ツツジ科
葉は対生、ふちが裏面にまくれる。
花冠は5裂して平開する。淡紅色〜白。
硫黄岳山頂。標高2760m。 爆裂火口
ハクサンイチゲ 白山一花 キンポウゲ科
白い花弁のように見えるのは萼片で
花弁はない。
茎葉は深く裂けた4個が輪生する。
ウルップソウ 得撫草 ウルップスソウ科


コイワカガミ 小岩鏡 イワウメ科 オヤマノエンドウ 御山の豌豆 マメ科
オヤマノエンドウ 御山の豌豆 マメ科
花:旗弁が特に大きい。葉:羽状複葉
チョウノスケソウ 長之助草 バラ科
名前は発見者の須川長之助にちなむ。
葉:小判形。花弁:7〜8枚
横岳の登り 横岳の登り この山の前後は厳しい登山道。
ミヤマキンバイ 深山金梅 バラ科
葉:イチゴにそっくりの3小葉。
花:黄色の梅に似た5弁花。高山に生育。
チョウノスケソウ 長之助草 バラ科
名前は発見者の須川長之助にちなむ。
葉:小判形。花弁:7〜8枚
ツクモグサ 九十九草 キンポウゲ科
花:花弁状の萼片6枚で、外面に毛が多い。
葉:細かく切れこむ
ハクサンイチゲ 白山一花 キンポウゲ科
えりまきのような葉の上に数個の花が花束のようにつく。
花柄:やわらかい毛が生える、葉:掌状に深く切れこむ

阿弥陀岳
横岳山頂で出あった家族。下は5~6歳ぐらい?こんなに小さい子供がよく登ったと感心する。
赤岳をバックにチョウノスケソウと
オヤマノエンドウ
チョウノスケソウとオヤマノエンドウ
赤岳。中腹に赤岳展望荘、山頂に赤岳頂上小屋。


赤岳展望荘。今日の泊り客は約100名。
6人入れるゴエモン風呂は気持ちが良かった。
朝、出かけに登山靴がないという騒ぎ。
幸い違う場所で見つかったが、名札を着けよう。
キバナシャクナゲ 黄花石楠花 ツツジ科
もっとも高いところで咲く。
花冠上部裂片の内側に淡い緑色の斑点がある。
ミヤマシオガマ 深山塩籠 ゴマノハグサ科
葉:ニンジンのように深く切れ込む。



ヤツガタケキスミレ 八ガ岳黄菫
八ガ岳特産。葉は有毛で光沢がない。
花柱の上部に突起毛がない。
苞葉が葉柄の下につく。
キバナノコマノツメ 黄花の駒の爪 スミレ科
和名に「スミレ」の花をもたない唯一のスミレ。 
花は上弁と下弁がそりかえる。
葉の表面はやわらかく毛がある。



赤岳山頂。2899m。 ハクサンイチゲ 白山一花 キンポウゲ科
シナノキンバイ 信濃金梅 キンポウゲ科
葉:掌状に深く裂けさらに3中裂する。
花:花弁状の萼片は5〜7枚で橙黄色。
タカネザクラ 高嶺桜 バラ科
別名:ミネザクラ
桜の仲間では最も高いところに生育する。
タカネナナカマド 高嶺七竈 バラ科
花序の花数は少なく10個程度。
コヨウラクツツジ ツツジ科
コミネカエデ 小峰楓 カエデ科
ミネカエデとの相違点:葉の中央の裂片が尾状
に長く伸びる。
タケシマラン 竹縞蘭 ユリ科
枝はふつう2分枝する。ユキザサによく似た姿。



ハクサンチドリ 白山千鳥 ラン科
花被片の先が鋭く尖る。
コケリンドウ 苔竜胆 リンドウ科
ミヤマクロユリ 深山黒百合 
ユリ科
コミヤマカタバミ 小深山傍食
カタバミ科
アラシグサ 嵐草 ユキノシタ科
葉が掌状に7〜9裂する。
イワセントウソウ 岩仙洞草
セリ科 深山の木陰に生育
オサバグサ 筬葉草 ケシ科 
シダのような葉が特徴
グンナイフウロ 
群内風路 フウロソウ科 
ヤグルマソウ 矢車草
ユキノシタ科
小葉5個の大型掌複葉。
ベニバナイチヤクソウ 
イチヤクソウ科


ヒレアザミ

鰭薊

キク科

茎には広い翼がある。
ユーラシアに広く分布
古代に帰化したものではないかといわれる。


行者小屋で休憩
牛乳の味は格別。
レンゲツツジ 蓮華躑躅 ツツジ科
蕾の様子を蓮華に見立てたもの。
別名:オニツツジ 真っ赤な花を鬼に見立てた。
クルマユリ 車百合 ユリ科 
クルマユリの芽だし
ミヤマエンレイソウ 深山延齢草 ユリ科
緑の3枚の外皮片と白い内皮片。
外皮片のないのがエンレイソウ。
ハリブキ ウコギ科 約1mの低木で針状の
刺がある。葉は掌状に7〜9裂。

ミヤマハンショウズル キンポウゲ科
多くはハイマツの縁にからまる。木質のつる性
植物で葉は対生し、2回3出複葉。
花:葉腋に暗紫色の広鐘形で下垂する。
オオヤマフスマ  大山衾 ナデシコ科
花弁は長い倒卵形。葉は柄がない。

ミヤママタタビ マタタビ科
葉の基部:ハート形が多い。マタタビは円形〜切形
花時に葉が白や紅に変化する。
花の萼片:紅色、マタタビは緑色。
アキグミ 秋茱 グミ科
秋に実が稔る。
イブキジャコウソウ 伊吹麝香草 シソ科
花冠下唇が3裂しよい香りがする。
葉は対生する。
ニシキウツギ 二色空木 スイカズラ科
開花直後の花は白色で次第に紅色にかわる。 
スズラン 鈴蘭 ユリ科 別名:キミカゲソウ
林道そばの笹原で。


とがった大同心に向かう
硫黄岳山頂広場の家族連れ  左から横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳
中央に青い屋根の硫黄岳山荘
赤岳を目指して 左から横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳
横岳の登り
硫黄岳山荘を後に
もうすぐ横岳
赤岳をバックに
赤岳をバックに白いチョウノスケソウと紫のオヤマノエンドウ
横岳の登り
赤岳はもうすぐ 中腹に山小屋が
赤岳間近より振り返ると横岳、左手に硫黄岳
赤岳山頂
赤岳を後に阿弥陀岳に向かう
中岳よりの展望 左上うすく見えるのは蓼科山、右手は硫黄岳
中岳よりの展望 左から権現岳・網笠山・西岳 西岳の上にごく薄く駒ケ岳
手前のプレートに「H2.2.24関根聖子ここに眠る」とありました。



ご訪問有難うございました。



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