紀北 三石山 739m |
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sanpo.no.510 18年9月26日(火) 晴れ 気温25℃ メンバー1 |
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コース:紀見峠9:00→根古谷→9:40越ケ滝→12:37三石山13:00→14:00横尾辻→14:25高山林道→16:07紀見峠
三石山は岩湧山の隣りにあり、山の生い立ちは岩湧山、槙尾山とともに和泉層群で植生も似通っている。ちなみに金剛山、大和葛城山は生駒層群で植生は多少違う。和泉層群は古代の日本を大まかに分けて襲速紀((そはやき:「襲」は熊襲の襲で南九州一帯を指し、「速」は速水瀬戸(豊後水道・四国と九州の間)、「紀」は紀ノ国つまり和歌山県。))要素を持った地域である。この襲速紀地域はよく似た植生を持った植物相の帯であり、この事を頭に入れながら山を巡ると多少、植物の見方も変わってくる。
南海電車、紀見峠駅から根古川に沿い40分ほど緩い登りで岩湧山への分岐、越ケ滝(岩湧山2合目)に着く。根古谷は樹林に覆われ薄暗く時々日が差す程度。従って植生もサツマイナモリが大群落をつくり、ヤマアイ、フユイチゴ、キンミズヒキ等の日陰を好む植物が多い。またこの谷は不思議とミゾソバなどのタデ科の植物が少なく皆無に近い。
越ケ滝を過ぎるとセトウチホトトギスが俄然多くなる。ヤマジノホトトギスが咲き終わる頃咲き始め、瀬戸内海を囲む地方に分布するからこう呼ばれるようである。カラ滝の根古橋を渡り大谷に入る。ここの林道は相当前から土砂崩れで廃道になっていて、流れ込んだ土砂や腐葉土が堆積、いつもジメジメしている上、若干の日差しもあって植物の天国である。サツマイナモリが林道の両脇に大群生し、アケボノソウ、テバコモミジガサ、タニジャコウソウ、エゴマ、ミカエリソウ、ヤマトキホコリ等が多くミズタビラコ、ヤマホウズキ、ハダカホウズキ、レモンエゴマ、ツリフネソウが散見される。
しばらく行くと泥道になる。長靴でコンクリートの上の泥や石ころを谷川に蹴落とし、用意した鎌で藪掃除をしながら山道を確保する。時々、蜘蛛の巣が顔に絡む。谷川が終わって植林帯の登りになる。手入れが行き届いて日差しもある。セウチホトトギスが多い。ナベワリ、ササユリの多いところである。山腹を左に巻いて水のある谷になり道が上と左に行く方とに分かれる。三石山へは左に行く道が近い。谷を渡り左に山腹を巻く。しばらくは間伐され明るいが藪山が200mほど続いてサザンカの植えられた林道に出る。この藪山を鎌で刈り進むにはかなりの時間を要した。明日、仲間を案内するのでちょっと通り易くした。
林道に出ると右に岩湧山、左に三石山の表示がある。三石山の登りはショウジョウバカマが群生し、最初少し急な山道であるが35分ほどで3等3角点の山頂に立った。なだらかな山頂は植林地で見晴らしが悪い。 写真は三石山山頂。 |
山頂より西にとり林道を下る。送電塔のある道の角でオオヒナノウスツボが見つかる。日当たりのよい場所でボタンヅルに巻かれて倒れていた。またフトボナギナタコウジュも咲き始めていた。 道端にはツルニンジン、アケボノソウ、ヒメジソ、イヌコウジュ
、ツルリンドウ、 ヤマハッカの花とセンブリの蕾が多い。1時間ほどの林道歩きで横尾辻に着く。途中にセリバオウレンの株が見られた。横尾辻から高山林道を下る。セトウチホトトギスの大群生に驚く。高山森林公園近くでオオヒキヨモギの花後が多数あったが以降は目立ったものはなし。高山林道の下りも長く1時間30分もかかった。いつもは三石山から東へ下りヒエ谷を下るが今は恐らく藪山だろう。
セトウチホトトギスの大群生 | ||
タニジャコウソウ 恥ずかしながら白状しますがジャコウソウで掲載しましたが、写真を見破ったのはネット仲間のmisaoさんです、有難う。 |
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ママコノシリヌグイ 最近は実の子の虐めも |
エゴマ 作物が野生化 |
レモンエゴマ |
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ネナシカズラ |
センブリの蕾 紫がかっているが ムラサキセンブリであればいいが 右にも黄緑のセンブリの蕾 |
センブリの1年目の幼苗 |
アケボノソウ |
フトボナギナタコウジュ ややまれに見られる。 ナギナタコウジュに比べて葉が広く、 苞の上部が広い。また苞の毛が長い。 |
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カラスウリのリング 8個もなっていた |
マルバノホロシ ヤマホロシの葉は下部で3~5裂に深く裂ける。 ヒヨドリジョウゴは毛が密集する。 |
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ミカエリソウ 葉の虫食いが多い。 |
オオヒキヨモギ |
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オオヒナノウスツボ この山系で初めて見つかる。 |
センボンヤリ 春と秋に2度咲く。 もっとも秋の花は閉鎖花だが。 |
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テバコモミジガサ この谷はすべて本種だった。 モミジガサ:小花4~5個 テバコモミジガサ:小花5~6個、葉の裏が隆起し 全体に毛が多く葉脈が目立つ、細長い地下茎を出す |
トキリマメ タンキリマメ:葉の真ん中から先上が広い。 トキリマメ:葉の真ん中から下が広い。 |
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ヤマホウズキの実 | ヤマナラシ | |