紀北 生石山870m 

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sanpo.no.485   18年7月14日 (金) 晴れ 気温34℃ メンバー4    
コース:小川宮→大観寺→笠石→生石山→生石神社→旧札立峠→小川宮


 故郷の山にカキランが群生しているとの知らせに、登山口の小川宮に車を飛ばした。真夏を思わせるような蒸し暑い日である。車を小川神社近くにに留め、梅本川に沿い車道を行く。棚田の上に美しい梅本の集落が見え、その上にゆったりと生石山が見え始めた。案内板に従い小さな橋を渡り、小道に取り付く。大観寺に向かう急坂である。畑のそばにはアキノタムラソウが咲き始めていた。木陰の道を登ると40分ぐらいで林道に出て、大観寺に着いた。よく掃除が行き届いて荘厳な感じのお寺である。
大観寺

 
 林道から再び山の小道に入り、弘法大師の押し上げ岩を見学する。小さいとき遠足で見た記憶が蘇る。岩を押し上げた手の形が鮮明に残っていた。


 樹齢350年と言われるカシの木の古木が見え始め、道は分岐、道標により左にとる。草が生い茂り暗い山道である。 山頂近くまで車で登れるため、歩いて登る人は少ないようで道は少し荒れている。思いの他苦しい登りで、今日の暑さに1L程の水を飲んでいた。相棒もちょっとなめていたと苦しそうである。何度か林道を横切り別荘地を通り、山の家「おいし」を過ぎると間もなく笠石下の駐車場に着いた。
 さてこれからどう行こうかと思っていたら、「ここやで」という妹夫婦の声がしてすぐ上のベンチに向かった。今日はここの湿地にあるカキランの案内を頼んでいたのである。見晴らしがよく涼しい風が吹いて気持ちがよいベンチ。特大のビールと手作りの酒の魚の歓待を受けた。これから歩けるのかな。


笠石に登り無線中継塔方面を散策。岩湧山より何倍もある広い草原である。
笠石の岩場には真っ白なテリハノイバラやツルマサキが咲き、ヒメレンゲによく似た
マルバマンネングサが満開である。蕾のオニユリも多い。
以前にヒオウギも見かけた場所である。
マサキ ニシキギ科 テリハノイバラ バラ科 ツル性の落葉低木。
名前の由来:葉の表面に光沢があることに
由来する。

 
マルバマンネングサ ベンケイソウ科
名の通り葉が丸い。
ヒメレンゲに似るがこちらは葉が尖る。
ゲンノショウコ フウロソウ科
古くから薬草として利用され、
使えばすぐ効く証拠としてこの名がある
普通は白花種

 



笠石から見た生石高原
最近春の山焼きが復活したそうで、
この付近のススキは背が20〜30cmと低い。

約2kほどの草原の向こうが1等三角点のある山頂である。

写真はトイレ
手前に食堂・売店がある。
野草の開花も少ない時期で、どんな野草があるかは分かり難い中で、カワラナデシコ、キキョウ、オミナエシ、ホソバノヤマハハコ等が見かけられた。山頂に向かう。


30分ほど歩いて山頂に着いた。360度の大展望である。


山頂から無線中継地方面
左手は湯浅湾方面
生石高原の家と
高野の山



山頂から南に下り、日当たりのよい沢筋に硯水湿地があって木道が設けられていた。
 最近樹木を取り除いたら湿地が見つかり、いろいろな湿生植物が見つかったようである。お目当てのカキランは多数群生し、モウセンゴケも小さな耳掻きほどの花を咲かせていた。モウセンゴケの花は湿地に下りないと撮れないので諦めた。もう一つ名前が分からない花があったが、後で調べるとミソハギの花が終了した後だった。オオバギボウシやコバノギボウシも花盛りだった。葉を揉むとスイカの香りがするワレモコウもあった。近くにササユリも咲いていた。おりおりの季節にいろんな花が楽しめるであろう。ずっと保護して貰いたいところである。生石山に一つ見所が出来てよかったと思う。


カキラン ラン科 コバノギボウシ ユリ科
ミソハギの花後 ミソハギ科 ミソハギ ミソハギ科
ササユリ ユリ科

遅くまで咲いていた。

 帰りは生石神社を通り小川の宮に向かった。妹夫婦は旧札立峠まで車で来ていて、同上を奨めたが関西百名山を目指す相棒に付き合い徒歩で下った。ススキの頃にまた来たいと思う。ムラサキセンブリやマツムシソウを尋ねて・・・また新たな花があるかも知れない。    



生石神社
階段を登りお参りし、記帳する。
背後の岩山は高さ30mぐらい。
なにか珍しい植物がありそう。



アキノタムラソウ シソ科 カキノハグサ ヒメハギ科
ヤマトウバナ シソ科 ソクズ スイカズラ科 
人家のそばに多い。よい香りがする。

棚田と梅本の集落。
その上にゆったりと生石高原。






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