大 峰

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sanpo.no.340
参加者:4名
17年6月9日(木)曇り 気温18℃


 大峰にベニバナヤマシャクヤクを見に山友3名を誘った。
コアジサイの咲き始めた登山道脇には満開のフタリシズカや終期のツクバネウツギが目につく。

ガクウツギ 額空木 ユキノシタ科 コアジサイ 小紫陽花 ユキノシタ科
装飾花のうち1個は小さい。コガクウツギに
比べて葉の鋸歯が浅い。また葉の光沢も少ない。
コガクウツギの装飾花は小さく、全体的にも小さい。
装飾花がなく花は両性花。葉の鋸歯が規則的
に並ぶ。晩秋には黄葉する。



フタリシズカ 二人静 センリョウ科 アキグミ 秋茱   グミ科
花穂は1〜5個。 秋に実をつける。






 上に登るにつれマムシグサ、クルマムグラ、オククルマバムグラが咲いており、アキグミは咲き終えていた。 このあたりは樹木の種類が多くクマシデ、マユミの花が見られた。他にミズナラ、アカシデ、ヤマグワ等の樹木が茂りTさんの説明を聞く。



マムシグサ 蝮草 サトイモ科 ミヤマハコベ 深山繁縷 ナデシコ科

クルマムグラ 車葎 アカネ科 オククルマムグラ 奥車葎 アカネ科




クルマムグラに似るが茎や葉に下向きの刺状毛がある。

クマシデ雌花 熊四手 カバノキ科  マユミ 真弓   ニシキギ科 
クマシデ:側脈20〜22対
サワシバ:側脈15〜23対、葉柄に淡褐色の毛が密生する。
イヌシデ:
側脈12〜15対、葉柄、葉裏脈上に毛。
アカシデ:側脈7〜15対、葉柄が赤く無毛。

名前の由来は、枝がよくしなり弓を作ったことによる。





  ヒトリシズカの大群落の中を登ると、ヤマハタザオが道しるべのように咲く。
多く見られたヤマシャクヤクの花後は3個の子房が膨らみ種子になりつつある。なおベニシャクの方は5個。
ギンランがあちこちに現われシャッターに忙しい。撮影にかがみ込んでいると幸運にも小さなイチヤクソウ科のウメガサソウが2株見つかり大喜び。 林を過ぎて草原のかかりに多数のベニバナヤマシャクヤクが現われ、一目見るなり落胆した。残念なことにすべて蕾だった。もう少し先にある陽だまりのベニバナヤマシャクヤクに期待した。



ギンラン 銀蘭 ラン科





ササバギンラン 笹葉銀蘭 ラン科
笹の葉に似る。

ウメガサソウの詳細へ
ウメガサソウ 梅傘草   イチヤクソウ科

 予定の時間に展望台に到着し昼食。曇り空、雨が降りそうで寒い。高所とはいえ気温は18度、大阪の予報は32度だから随分違うものだ。山頂ではミツバツチグリ、ヒヨクソウ等が見られた。



ヒヨクソウ 比翼草 ゴマノハグサ科 ヒヨクソウ 比翼草 ゴマノハグサ科
山地の日当たりのよい草原に生える。
葉腋から対になった細長い花序を延ばすが、
(花序が左右相称)
この目立った花序が和名の由来。

 昼食後期待の場所にあるベニバナヤマシャクヤクを見に。ここも蕾ばかりだ。誘った方々に申し訳ない気持ちで一杯になった。 この日のために下見をしたが、もう一度確認すべきだったかと。この分なら1週間から10日先が見頃と思われる。またよく幻のベニシャクといわれるが 山道のそばに無造作に見られた。もちろん山の中にもたくさん見られ、花時は緑の中に紅色の花が広がることだろう。



ベニバナヤマシャクヤク
紅花山芍薬
ボタン科

 この付近にはレンゲツツジの咲き残りが見られ、ガマズミ、サワフタギ、タンナサワフタギ、エゴノキ等は蕾でカマツカが満開で、1日中ずっと続いた。 珍しいヤマナラシの樹林地帯近くにオトコヨウゾメの花を見つけた。
遭難碑のところでは花がすんだベニドウダンの林が見られた。


レンゲツツジ  蓮華躑躅   ツツジ科 サワフタギ  沢蓋木   ハイノキ科


落葉低木。葉は展葉のはじめにはふちがまきこむ。
花は5月〜6月、葉の展開と同じに開花する。
日当りのよい湿地に多い。









オクノサワフタギ:本州の日本海側に産する。
葉の表面や花序に毛がない。

タンナサワフタギ  耽羅沢蓋木 の葉は尾状にとがる。
名前の由来:耽羅は済州島の古名。






ゴヨウアケビ 五葉木通、通草  アケビ科 カマツカ  鎌柄   バラ科

アケビとミツバアケビの自然雑種。
両親が生えている所にまれに見られる。
小葉は3個または5個、ふちに波状の鋸歯がある。
花は暗紫色。果実はできない。



落葉小高木。
樹高5〜7m。葉は長い枝では互生、短枝では輪生。
短枝先に複散房花序に直径1cmの白花を10〜20個つける。
材が丈夫で折れにくく、鎌の柄などにもちいたため名がついた。

ヤマナラシ 山鳴らし ヤナギ科 別名:ハコナラシ ヤマナラシ 山鳴らし ヤナギ科 別名:ハコナラシ
ヤマナラシ属 学名Populusからきたポプラで親しまれている。
微風でも葉が揺れて、さわさわと音を立てることから山鳴らしの名がついた。
樹皮:菱形の皮目が多い。



オトコヨウゾメ  スイカズラ科 ガマズミ属 ベニドウダン 紅満天星 ツツジ科

 コバノガバズミと似ているが、コバノガバズミは葉柄に毛が密生するし、葉の幅が広く葉柄は1cm以上もあり長い葉が乾燥すると黒くなる。

名前の由来:定説はないがガマズミ類をヨウゾメと呼ぶ地方があり、果実が熟すと子供達が食べる。
ガマズミに比べて痩せていて食用にならないので男を冠してオトコヨウゾメになったのではといわれる。
いずれにしても、皆がオトコヨウズミと読んで我々を冷やかす。
別名:チチブドウダン
近畿地方以西の山地の岩尾根に成育する。








コナスビ  小茄子   サクラソウ科 ヤマシャクヤク 山芍薬   ボタン科
種子がナスに似ている。




群生地に一輪だけ咲いていた。


ツリバナ 吊花    ニシキギ科
これ以上ふさわしい名があるだろうか。


ヤハズアジサイ、ギンバイソウ、フタバアオイ、ホソバテンナンショウ、ミヤマハハソの蕾など結構いろいろな花に会え、楽しい花巡りが出来た。がもう一つしっくりこなかったのはベニシャクの花が見られなかったこと。


ミヤマハハソ 別名:ミヤマホウソ アワブキ科 ベニバナシャクヤク 紅花芍薬 ボタン科
落葉低木、高さ3mほどになる。
葉は互生で基部はくさび形、ふちに波状の鋸歯がある。
側脈は7〜14対。花は5〜7月枝先に円錐花序が垂れ下がる。
淡黄緑色の小さな花が多数咲く。花序の枝はジグザグに曲がる。花は直径4mmほど。

こんなのが咲いていばいいのだが・・・・。洞川の街角で
でもこれは花柱が3個でベニバナヤマシャクヤクではない。
花柱が5個がベニバナヤマシャクヤク




同行頂いた皆さん有難うございました。ベニバナヤマシャクヤクの花がが見られず申し訳ないことをしました。また、時間の配分がまずく温泉に入れなかったことも。20日頃もう一度挑戦しバッチリ撮ってきますよ。

Nさんのいう咲いてなくシャクだから・・・・・。





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