岩湧山


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sanpo.no.266
16年7月4日(日) 晴れ 気温34℃
いわわきネイチャークラブ
コース: いわわきの道→山頂→急坂の道
メンバー:12名(初参加2名)
 
 早朝から日差しが強く蒸し暑い天候にもめげずたくさんの野草好きが集合した。初めて参加されたのは地元河内長野市からS夫妻。 自己紹介、出発前の打ち合わせをすませていつものコースにスタート。

 ピンクの色鮮やかなゲンノショウコが真っ先に目に飛び込んでくる。植栽種と思われるキヨスミギボウシ、ヒメヒオウギズイセンも咲き誇りあたりを飾る。ウツボグサ、ドクダミなどの花が少なくなってきた替りにオトギリソウ、ヤマゴボウ、ツユクサ等が咲き始めた。

 6月28日、本クラブのリーダーUさんから山道の草刈情報があり、29日に実施とのことで保護する野草に二人でピンクのテープの印をして回った。そのためか今日はほぼお目当ての野草やこれから出てくる野草も確保出来ていた。刈り取る作業の方も毎回のことで大分慣れてきたように思う。


小さな花をルーペでよく見ると紫色のかわいいハエドクソウ。このハエドクソウやイワウチワ、ミツバ、ハリブキ、ルイヨウボタン、サンカヨウ等の東アジアの野草が北米太西洋側にも多く見られることは100年前からも知られているらしい。このことは今から数万年も昔の第3世紀は、今の北極は比較的暖かく、北米大陸と欧亜大陸はベーリング海もなく陸続きであったという。その後の氷河期に入り北極周辺に生えていた植物達は氷河に追われて南へ南へと逃げ出した。欧州ではアルプス山脈に退路を絶たれ、中央アジアや北米太平洋側では乾燥にやられほとんど絶滅した。さいわい東アジアと大西洋側にはさしたる障害物もなく前記の植物が生き残ったといわれる。このあまり見向きもされない小さな野草が何万年も生き続けて来たことを知り感動を覚える。

 


 トチバニンジンは花より実の方が美しい。果実の先端が黒いものをソウシシヨウニンジン(想思子様人参)という。花が咲いているときは区別がつかない。




 ニシキギ科のツルマサキが樹上で満開。茎の根っこが赤いのがアカショウマ。ムラサキシキブの葉はほぼ全体に細かい鋸歯があり、一方コムラサキは葉の上半分ほどに粗い鋸歯がある。 mtenさんの説明を聞きながらの先発隊が通称N食堂に到着した。Nは私の略らしく、命名は駄洒落の得意なM氏。今春倒木の切れ端を集めてやっと腰が下ろせる程度の休憩場を確保したものだ。食後のデザートとしクマイチゴやニガイチゴの実が人気。この近くで今期最終と思われるササユリがひっそり咲いていた。




  山頂ではオカトラオノが満開。ナワシロイチゴやノアザミの残り花。早がけとしキキョウの花が見られたようです。またススキの根元にはオオナンバンギセルの赤ちゃんが見つかり大喜び。今月末にはあちこちにきれいな花がみられるでしょう。




 急坂の道でmtenさんが見つけ、教わったチドリノキは葉の形や名前からして印象的。カエデ科の40余種類の中で長楕円形で切れ込みがないタイプはチドリノキとヒトツバカエデの2種で珍しい。チドリノキ(千鳥の木):果実を千鳥の飛ぶ姿に見立てたもの。30mほど先にありはっきり写らない。




 観察会の番外編としオオバノトンボソウやツチアケビも見られて満足のいく一日でした。




 最後に例会でプリントし配った「アジサイの花はなぜ七色に変わるのか」について
斉芳亭さんのHP http://homepage1.nifty.com/seihotei/photo/ajisai.htmをご覧下さい。アジサイの花は酸性土にあるものは青く咲き、アルカリ性土にあるものは赤く咲くと言われますが、少し違うようです。  



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