岩湧山
sanpo.no.266小さな花をルーペでよく見ると紫色のかわいいハエドクソウ。このハエドクソウやイワウチワ、ミツバ、ハリブキ、ルイヨウボタン、サンカヨウ等の東アジアの野草が北米太西洋側にも多く見られることは100年前からも知られているらしい。このことは今から数万年も昔の第3世紀は、今の北極は比較的暖かく、北米大陸と欧亜大陸はベーリング海もなく陸続きであったという。その後の氷河期に入り北極周辺に生えていた植物達は氷河に追われて南へ南へと逃げ出した。欧州ではアルプス山脈に退路を絶たれ、中央アジアや北米太平洋側では乾燥にやられほとんど絶滅した。さいわい東アジアと大西洋側にはさしたる障害物もなく前記の植物が生き残ったといわれる。このあまり見向きもされない小さな野草が何万年も生き続けて来たことを知り感動を覚える。 |