岩湧山
sanpo.no.239
16年2月1日(日) 晴れ 気温6℃
自然観察会「いわわきネイチャークラブに参加」 参加者:10名 コース:行者の道→展望台→いわわきの道 |
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ハカタシダ オニカナワラビ |
四季彩館に集合
今日の参加者は常連の10名、シダ植物のオシダ科を観察予定。
Uさんからシダ植物と他植物との違いやシダの生活環についての説明がある。
続いて先生役のTさんからシダ植物オシダ科の説明がある。
Tさんが用意した検索表の説明を聞きこれで私でも簡単にシダの名前を探し出せると思った。今までもシダ植物の説明を受けているが今回の検索表はより理解しやすいだろう。
たとえばイノデ属の見方ではまず基部鱗片の色、ついで葉の光沢があるかないかに分類し、胞子嚢の位置や形で目的の名前を探し出す。
いにしえの道を下り行者の道を登る
オニカナワラビはハカタシダによく似るが先端は序々に細くなるので頂羽片はない。これに対しハカタシダは先端が急に細くなり頂羽片がある。
葉に光沢があり第一小羽片が短く羽軸鱗片が袋状のベニシダとマルバベニシダは基部鱗片が褐色で胞子嚢は中間につくベニシダと赤褐色で中肋よりにつくマルバベニシダに分類される。また第一小羽片が長く
羽軸鱗片が袋状のトウゴクシダ、羽軸鱗片が扁平のオオベニシダに分けられる。
参加者は熱心にTさんの説明を聞きメモをとる。行者の道の登りは思いのほかきつい。ケケンポナシの実がたくさん落ちており味見をすると干し柿のように甘い。
ヤブソテツの見本によりオニヤブソテツ、ヤブソテツ、ヤマヤブソテツの説明がある。
残雪の山道はすべりやすく下りなら当然アイゼンが欠かせない。
展望台で昼食。
いわわきの道を下る。
次いで最もややこしいイノデ属6種の説明がある。サイゴクイノデ、アイアスカイノデ、カタイノデ、ツヤナシイノデ、イノデ、イノデモドキなど。表面の葉を一見して皆同じに見えるが基部鱗片の色、ついで葉の光沢があるかないかに分類し、胞子嚢の位置や中軸鱗片の形の違いにより目的の名前を探し出すことになる。
これらを完全にマスターしないとこの6種からなる雑種の理解は到底無理だろう。
Mさん元気なイノデを見て「イノデノイキオイ」と駄洒落を飛ばす。
林道に戻ってクマワラビ、オクマワラビ、そしてこれらの雑種のアイノコクマワラビの説明。
イノデ属6種
基部鱗片は黒褐色 | 葉表に光沢なし | 胞子嚢群は著しく辺縁より |
サイゴクイノデ |
葉表に光沢あり | 胞子嚢群は辺縁より | アイアスカイノデ | |
胞子嚢群は中肋と辺縁の中間 |
カタイノデ | ||
基部鱗片は褐色 | 葉表に光沢なし | 中軸鱗片は卵形で突起あり |
ツヤナシイノデ |
葉表に光沢あり | 中軸鱗片は狭披針形で突起あり |
イノデ | |
中軸鱗片は狭披針形で著しい突起 |
イノデモドキ |
私流に覚える為作りました
足は黒 |
光沢のある顔 |
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サイゴクイノデ |
光沢のない顔 |
ホクロは縁 |
アイアスカイノデ |
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カタイノデ |
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足は褐色 |
光沢のない顔 |
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ツヤナシイノデ |
光沢ある顔 |
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イノデ |
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イノデモドキ |
サイゴクイノデ | アイアスカイノデ | カタイノデ | ||
ツヤナシイノデ | イノデ | イノデモドキ |
雑種
カタイノデ×ツヤナシイノデ | アカメイノデ |
サイゴクイノデ×アイアスカイノデ | ハコネイノデ |
カタイノデ×サイゴクイノデ | ミツイシイノデ |
カタイノデ×イノデモドキ | カタイノデモドキ |
カタイノデ×アイアスカイノデ | アイカタイノデ |
弁当広場で同定会 今日のおさらいとして集めた標本と2週間前に集めた標本を属毎に分けて説明を聞く。 |
四季彩館テラスでミーティング
植物形態学の勉強をUさんを先生に約1時間教わる。続いて各人の感想を聞く。
Tさんの検索表により単独でもシダの解明ができると思う。今日はシダ毎に解明表を使い名前の説明があった通り、覚える場合はコツコツと検索表にそって調べて行くのが覚えるのに近道と思う。ただ今日の先生役のTさんのようにうまく解明できるかどうかだが。
TさんUさん説明有難うございました。
また久し振りに参加されたOさんがモミジの手作りの本に挟むしおりを各人にプレゼント。有難うございました。
Mさんが常緑樹の覚え方の替え歌を披露、シダ植物も作りたいとか、どんな替え歌が出来るかお楽しみ。
15時30分散会
なおシダについて勉強したい方はTさんのホームページからどうぞ。