岩湧山


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sanpo.no.177
14年11月3日(日) 曇り一時雨 気温10℃
自然観察会「いわわきネイチャークラブ」に参加

コース:四季彩館→いにしえの道→いわわきの道→ダイトレ巻き道→岩湧山→急坂の道→四季彩館

メンバー:9名(内初参加 0名)


四季彩館に集合

今にも雨が降りだしそうな黒い空。このところ冷え込み、四季彩館の外の気温は4℃で寒いはず。
悪天で出足悪く、参加者は9名。先月初参加のFさんとNさんが本月も参加し、ムードが明るくなった。
今日は初参加者はなく、自己紹介は省略。参加者名簿にサインし、参加費を支払う。会報を受け取り名札を着ける。リーダーのUさんより今日の予定や見所の説明があった。

いにしえの道

あいにく小雨がパラパラ降り出し、カッパを着て、リュックカバーをつけてのスタート。
急に寒くなり、草花は少なくなった。その代わり木々が紅葉し、実が赤色や青色に熟して、一行を楽しませてくれる。
岩湧寺の下では、シュウカイドウのムカゴが実り始めた。シュウカイドウは種とムカゴと根茎で増えるそうだ。
粘り気のある種を衣服に着ける出したコメナモミ。いにしえの道ではノブキ、ミツバ、ガンクビソウ、シュウブンソウの残り花が見られた。

いわわきの道、巻き道




イノシシが山道の石段の両脇を掘り返し、道が崩れそうだ。行者堂に登る道にキッコウハグマが、タイミングよく咲いていた。テイショウソウによく似た花で、花のシーズンも終わりに咲く貴重な花だ。
Uさん、Oさん、Yさんがデジカメを所持し、パチパチ撮影。今までと違ったより性能の良いカメラに変わってきた。一眼レフの高級デジカメは、花の細かいオシベやメシベの写真を撮るに、必需品かもしれない。









行者堂のそばには、ソヨゴ(写真右)とクロソヨゴ(写真左)が並んで生えている。ソヨゴの葉は縁が波打ち鋸葉はないが、クロソヨゴは葉の縁は真っ直ぐだが細かい鋸歯がある。実はどちらも赤熟する。












最初の水場近くで、シロヨメナが見られた。「総苞は筒状、総苞片は先がとがらない、葉は茎を抱かない」
夏の山道の草刈から、野草の保護に使用した竹杭を回収した。
木々が紅葉を始めた山道を登る。ツタが華やかに紅葉した。

紅葉のメカニズムは、「気温が8℃ぐらいになると、葉緑色の色素であるクロロフィルがなくなり、黄色に紅葉する葉はカロチノイドが表面化し、赤に紅葉する葉はアントシアンが表面化、褐色に紅葉する葉はタンニン系の色素が表面化する。加えて植物は冬が近づくと、葉を落とすため、葉と枝の間に離層を作り、光合成された糖分が枝に送れなくなり、葉に残存し、糖分から赤色の色素アントシアンを作る」










雨が激しくなり、コンクリート製の旧展望台の床下に駆け込む。30年ほど前に建てられたもので、内部は薄暗い。窓枠から外を覗くと、杉の植林地で大きく成長し展望がきかない。ここで12時となり昼食。










杉の植林地の巻き道は、薄暗い、ガス、太陽の木漏れ日の3条件が作用して幻想的な雰囲気である。絶好の被写体となり、ごく僅かの間の木漏れ日を楽しんだ。












先月昼食した場所でFさんが置き忘れの水筒を見つけ、大変喜んでいた。
林道の上の旧道ではセンブリ、フシグロが咲いていた。ツルリンドウやマルバノホロシの赤い実をつけていた。
この道で他の花では、ヒヨドリバナ、アキノタムラソウ、イヌトウバナ等が見られた。

山頂




ススキの花穂の綿毛が飛び終えたようであった。寒い北風が突き上げて来る谷間に、金剛山に掛ける虹が現れた。ここでも絶好の撮影ポイントとなった。









西下の索道場から見上げる場所は、岩湧山の景観 の最も良いところで、立ち寄り撮影する。

Aさんが帰路、山頂でリンドウ がたくさんある場所を見つけた。寒さに花が開いているのは1株で、大半は蕾のまま。

山頂で見られた花はリンドウ、センブリ、ハバヤマボクチ、アキノキリンソウ、イナカギク、ヨシノアザミ、センボンヤリの閉鎖花など。

急坂の道



昨年、岩湧山で発見されたのブナの葉を観察。側脈が葉の縁を巻き込む特徴があり、慣れればすぐに分る。イヌブナもありブナの葉と見比べる。右がブナ、左がイヌブナ






急坂の道ではシコクママコナとヤクシソウの残り花が見られた。シラキの紅葉があざやかだったのが印象的。

四季彩館でミーティング

15時30分に帰着した。
冷たい雨が降ったり、上がったり4回も繰り返す悪天候ながら「ガスの中の木漏れ日や、虹などの自然現象」が見られて楽しめた。
印象に残った花1つを各人述べた。

1.ブナ保護イベントは12月1日となり、観察会の日と重なり今回は協力できない。
2.花の端境期の観察会は常緑樹、木の実、落ち葉など。またTさんを先生にシダ植物の観察をする。

最後にOさんより、岩湧山の花の来年のカレンダーを全員頂いた。プロが作ったように岩湧山の花が配列されて、見事な出来栄えだった。有難うございました。
15時15分散会。



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