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南ア  聖岳〜光岳縦走@  聖岳3013m

sanpo.no.1150  25年8月20日(火) 曇り後霧    
コースタイム:5:03聖光小屋〜5:55西沢渡〜8:47苔平10:21薊畑分岐10:50〜11:40小聖岳〜12:52前聖岳〜14:57薊畑分岐〜15:31聖平小屋


 聖光小屋ご主人の青木さんに挨拶して出発。玄関の愛犬ハッチーも見送ってくれる。前夜、聖光小屋にお世話になった。外は曇り空で薄暗い。遠山川右岸を行く。巨大なフジアザミやタマアジサイが 目に点く。1時間弱進むと左岸に渡る西沢渡だ。川には板の橋が架けられているが、荷物運搬用野猿に乗ってみる。3人位が乗れそうで、1人で漕ぐのは重くて大変である。仲間の武ちゃんが向こう岸からロープを引張つてくれやっと渡る。

  

 いよいよ長丁場の登り、ゆっくりとした足取りで高度を上げる。以前に登った山仲間が大変な急登で根を上げたと聞いていたので、この位の速度の登りで丁度よい。水を飲むほんの1〜2分しか休憩はしない。 苔平までは危険なところも無く、ほぼ一直線の登りだった。苔平はいつも登る大峰や大台によく似た雰囲気の鬱蒼とした森だ。こうした環境に生えるハマウツボ科の「オニク」を一度見たいものだと思う。漢方薬の原料として高値で取引されると言う。私も強精剤の効能が必要な年代はとうに過ぎてしまったが。 森林地帯を抜けガレ場のお花畑になると、聖岳と聖平小屋の分岐薊畑だ。

 このまま聖平小屋に行くには11時過ぎには着いてしまい時間が早すぎ。昼食をすませ、サブザックに雨具と水を入れ、聖岳に向かう。聖岳に向かったのは時間が早すぎただけでもない。途中追い抜いて来た、私らはゆっくり行きますという老夫婦がいつの間にか、聖岳に向かっていく後ろ姿が目についたのだ。もちろん明日が天気が悪いという情報もあったが。失礼かも知れないがあの老夫婦が行くのならという気があったのも確かだ。 相変わらずガスの中だった。

        薊畑

 ダケカンバが点在する草原にはマルバダケブキやミヤマトリカブトを主体としたお花畑が続く。ガスで展望が効かない事をいいことに、花の観察会だ。ハクサンフウロやウメバチソウ、ヨツバシオガマ、タカネナデシコ等々。

マルバダケブキ



  小聖岳も前聖岳もガスと冷たい強風にさらされた。登頂の感激も出ない。奥聖岳に向い歩き始めたがガスで何も見えないし、手が冷たくて50m程歩いて諦めた。 奥聖岳に行けば悪沢岳が見えるらしいが、このガスでは無理だろう。

 
小聖岳 

  前聖岳に登る途中、南アルプス特産種の白色のタカネビランジが見られたのは救いだった。北岳では薄ピンク色のを見ているが。イブキジャコウソウを撮っているとタカネサギソウらしい株もあった。

  
      タカネビランジ                                   タカネサギソウ?


 下りにガスが少し晴れて聖平小屋が見えてきた。薊畑分岐から聖平小屋までの間はお花畑だ。フェンスに囲まれたお花畑はなんだろう。周囲の花とはあまり変わらないが。ムカゴトラノオ、キオン等がたくさん生えているフェンスもあった。後で分かったが鹿の食害からの保護のためらしい。「夏休みに静岡の高校生がボランティアで編を張る作業した」とニュースで流れていた。


                   聖平小屋手前のお花畑


  小屋で宿泊手続きをすませ、缶ビールを手に軽く飲む。先に到着された那須のM夫妻も来られて一緒に飲む。 お二人は日本百名山を目指し、今回の聖、光で確か97座とお聞きした。60を少し過ぎた人も羨む素晴らしいご夫婦で、昨日の聖光小屋で同泊、縦走期間中ずっと同じコースを歩いた。
 今夜は星座も期待出来ず早々に床に就いた。布団でなくシラフで枕がない。板の上にご座を敷きその上にシラフだから背中が痛かった。これからはエアーマットにエアー枕を持参するといいだろう。  

聖平小屋 キャンプ場から 聖平小屋玄関
聖平小屋寝室 青い寝袋に寝る  聖平小屋の夕食
ご参考 聖光小屋のある易老渡、便島は聖、光岳の長野県側の登山口ですが、現在崖崩れで危険なため、8:30〜17:00の間しか通行出来ない。早朝登山開始のため前夜出ても8:30まで待つ必要があり、帰りは17:00に遅れると通れない。

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