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大峰  赤井谷〜釈迦ヶ岳 1799.6m

sanpo.no.1044  24年5月20日(日)   メンバー7名  
コースタイム:7:47太尾登山口〜8:06P1434〜9:21赤井谷川〜13:46深仙ノ宿トラバース道〜13:55千丈平〜14:30釈迦ヶ岳14:40〜16:10太尾登山口



 ツルさんと集合場所に着くと、既に今日の仲間が沢装束で待っておられ恐縮する。初めての仲間が3人。それも服装、装備がきっちり決まっているベテラン。
こちらは地下足袋でちと恥ずかしいな。まあともかくここに来てしまってはどうしょうもなく諦め開き直ることに。

 今日はゴンさんの案内で赤井谷を遡行し釈迦ヶ岳に登る。メンバー7名中4名は初めてのコースで、私も初めてで大いに期待して参加させて頂いた。

 ゴンさんの先導でスタートし釈迦ヶ岳登山道を登る。1434mピークの尾根で釈迦ヶ岳登山道を離れ真っ直ぐに南下。ポイント大岩から右の尾根に乗り激下り。
まあ尾根を間違えても下りさえすれば赤井谷の本流に着くようであるが。所々シャクナゲの赤い花が咲き始める。途中から目印も踏み跡もなくなった気がする。



 ガレを下ると緩やかな芦生を思わせる素晴らしい美林にきれいやワンダフルの連発でしばしカメラタイムとなる。


 間もなく踏み跡もはっきりした笹ノ滝方面から来る道に 乗り北東に進むとキャンプ最適地だ。ここで秋にテントを張って見たいな。
 
更に川の右岸を遡り流された橋の所で入渓だ。ここまで釈迦分岐から約80分。登山のバリエーションルートはここを渡って左岸を行くようである。
上山谷やクレン谷の近場の沢で付けたワラジを付ける。3回ほど使い込んで大分チビてるが行ける所まで行こくとしょう。



 初めのうちは水を避けて岩を乗り越えたが、いつまでも水に浸からないわけには行かず思い切って入る。冷たいが綺麗な清流に身が清められる思いだ。
驚いたことに渇水して浅い川を歩いても泥が全然まき上がらない。小石混じりの砂で泥や水苔が全然ないためだろう。この谷では泥と水苔は全く見られないし、その砂も洗われ殆どないので鮎は住めない。もっと清流魚のイワナやアマゴの住みかだ。



 水の中を歩き、大小の岩を乗り越えて行くと、滝やナメタキが次々と現れる。暑い夏ならドボンと浸かれば気持ちがいいだろう。

美しい新緑と渓谷に我を忘れて童心に返り水遊びが続く。とにかく心の中も外もきれいやワンダフルの連発なのだ。



 初夏の5月とはいえ水は冷たい。長く浸かっていると神経痛になりそうだ。ヨッピーさんやジュンさんは水に入ったら足が温まる魔法のような靴下を履いているという。
そんな凄いものがあるのかと。私ももう少し山行には金をかけねばとの思いが頭をよぎる。
 
 上流部に行くとナメ滝が次々に現れて美しさに目を奪われる。このナメ滝歩きがなんとも心が洗われて気持ちがよい。
なかなかナメ滝が現れないと言っていたゴンさんによると去年の大雨以前はもっとたくさんのナメ滝があったそうだから大分岩で埋もれた模様だ。

 花の基部が黄色く、葉先が丸いコミヤマカタバミに森のバレーリナと呼ばれるヒメイチゲが点在し始める。
ヒメイチゲによく似た野草で花びらに黒い点のあるワチガイソウも見られた。

 昼食を挟んで3時間30分ほど歩いて、流れが少なくなるとあちこちの沢から大小の岩が流れ込んでいた。
なんども方角を確認しながら進むがどうやら本流に沿っているようだ。3人の仲間がGPSを持参していた。
上りも谷を間違え遡行しても深仙のトラバース道に出るようだが、切り立っていてそう簡単に登れそうな谷はない。
 

 水流の小さな大きな滝で一部の人はリーダーのゴンさんが出したロープで確保しながら登った。

次に流れのある岩の割れ目を登るチムニーだ。水に上半身を濡らしたくないので思い切り足を広げ踏ん張る。


登りはいよいよ急になり、今にも崩そうな岩が屹立している。
トップは諦めて引き返すのかと思っていたらドンドン這い上がる。
「落石注意」リーダーの声が飛ぶ。
落石に注意し間隔を開ける。
岩壁にはきれいなピンクのツツジが咲く。
花びらが丸くなさそうでアカヤシオでなく、ミツバツツジだろうか。

 

水流歩きから上がって1時間ほど這上がってようやく見覚えのある傾いた橋の下に出た。千丈平、深仙ノ宿間を結ぶ登山道だ。


ここまで来るとようやく緊張から開放されて疲れが一気に出てくる。今日の河原の岩の昇り降りで足の付根の付近の筋肉痛がする。

 千丈平で一休みしワラジを解く。まだ1日ほど使えそうだが、水場は大分上の方で洗えないのでワラジに感謝し自然に還す。

ツルさんとお釈迦様に会いに行く。2頭のシカが近づいてくる。山頂はガスで展望が効かなかったがやさしい眼差しのお釈迦様に合掌して記念撮影。




 ガスで見晴なく孔雀方面に行けばオオミネコザクラが咲いていようが諦めて戻る。
小雨降る千丈平にはリーダー以下が待っていてくれたのは嬉しかった。遅れるかも知れないのでお先にどうぞと声をかけていたものだが。

ここからノンストップで登山口に急ぐ。今朝降りたピーク1434mを過ぎると10分位で登山口だった。

予想した以上に素晴らしい清流の沢だった。また、是非とも季節を変えて行って見たいと思う。
案内頂いたゴンさんヨッピーさん、そしてお世話になったメンバーの皆さんに感謝しつつ山を後にした。
 





ヨッピーさんから送って貰った軌跡図



 

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